残業しない人が、できる人の証拠|フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか|

北欧の国フィンランドといえば、ムーミンやイッタラ、マリメッコといったこだわりのあるキャラクターやデザインで人気の品々の発祥地ですよね。そんなフィンランドは幸福度ランキングで5年連続で世界1位

その理由は、ライフワークバランスを最優先に考えるフィンランド人のマインドと、国を上げてのシステムが関係していました。

この『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』は日々なにかに追われながら生活している我々日本人が幸福になるためのヒントが得られる一冊です。


著者紹介

『フィンランド人はなぜ4時に仕事が終わるのか』を執筆された堀内都喜子さんはフィンランドの大学院で博士号を取得され、フィンランド系企業やフィンランド大使館でお仕事をされてきました。この他に『フィンランド 豊かさのメソッド』(集英社新書)。翻訳作品『チャーム・オブ・アイス~フィギュアスケートの魅力』(サンマーク出版)などがあります。


フィンランド人が幸福な理由

世界幸福度ランキングは国連が公表しているもので、2022年は1位フィンランド、2位デンマーク、3位スイスと北欧が上位を占めており、なかでも2019年からは5年連続でフィンランドが1位になっています。

ちなみに日本は62位となっており、前年が56位なので順位を下げてしまいました。

残業しないのが、できる人の証拠

引用:フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか_P49

最近でこそ日本でも残業を良しとしない風潮が根付きつつありますが、過労死で労災認定などのニュースをまだまだ目にしますよね。

残業をするのが当たり前の雰囲気や、残業をしている人は仕事が多くできる人的な見方も企業の中には残っています。

しかし、フィンランドでは残業しない人が、仕事ができる人という見方をします。

フィンランドでは自分や家族との時間などプライベートな時間を確保する事をすごく重視しています。

なので仕事を早く終えて、プライベートな時間を確保できている人こそ、仕事ができる人と見られるというわけですね。

自分にとっても、家族にとっても嬉しい文化がフィンランドには根付いるということですね。

コーヒー休憩は法律で決まっている

引用:フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか_P60

フィンランドではコーヒー休憩が法律で決まっています。労働条件として法律で定められ、6時間以上の勤務の場合には、コーヒー休憩を1日2回取ることとなっています。

ですので、フィンランドは一人あたりのコーヒー消費量でも世界でもトップクラスになります。

ちなみにコーヒーが飲めない人も中にはいますので、紅茶などコーヒーでなくても良いみたいです。

ここで大切なのはコーヒーブレイクタイムがあることで、仕事の効率が上がるということです。

人間の集中力はそんなに長く続かないので、コーヒーブレイクをする事で良いリフレッシュになっているのだと思います。

さらにコーヒーブレイクタイムが一緒に仕事をする仲間とのコミュニケーションにもなっています。

仕事は仕事、プライベートはプライベートときっちり線を引く

引用:フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか_P104

仕事は好きだけど、それ以外の時間も大切に

引用:フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか_P112

zoomやてteamzといったオンライン会議のできるツールが当たり前になった今、家でも仕事ができる環境が整備されたことは便利な部分はありますが、仕事とプライベートの線引きが難しくなった人も少なくないのではないでしょうか。

フィンランドでは自分のプライベートな時間を犠牲にしてまで、仕事で成果を出すということはあまりありません。

それは、仕事を蔑ろにしているわけではなく、オンとオフをしっかり分けて、就業時間内はしっかり働くが、自分の趣味や家族との大切な時間を削ってまで仕事をしないということなんですね。

私たち日本人や日本の企業はその線引きが下手なのかもしれませんね。きっちり線引きができることにより、メリハリがつき良いプライベートを過ごすことにより、良い仕事もできるのかもしれませんね。

まとめ

フィンランドは日本と同じように美しい自然に囲まれた国です。この美しい自然の中でのキャンプやアウトドアの時間を過ごすことは至福の時間といえるでしょう。

ただ、日々の時間に追われながらではその時間を確保することも難しいでしょう。

世界で一番幸福な国といわれるフィンランドでは、自分の時間や家族との時間を持てるようにすることを中心に仕事をしています。日本は逆で、仕事を終えて残った時間で自分時間や家族との時間を過ごすというイメージでしょうか。

誰のために、何のために仕事をするのかということをしっかり考えながら仕事をしていきたいですね。


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